越後豪農の館 椿寿荘
越後豪農 原田巻家の離れ座敷「椿寿荘」(ちんじゅそう)。贅を尽くし、技術の粋を集めた建物を鑑賞し、美味しいランチも楽しめる。秋には紅葉を目当てに全国からの来訪者が絶えない人気スポットです!
田上の観光名所であり見事な紅葉スポットとしても知られる「椿寿荘」は、越後の豪農・田巻七郎兵衛の離れ座敷として大正7年に完成した歴史的な建造物で、昭和62年、町指定文化財に指定されました。
特に紅葉が見頃を迎える11月頃にはひと月で4,000~5,000人の人が訪れ、たいへんな賑わいを見せています。
また昨年から、竹灯りを配置して闇に浮かぶ灯りの趣を楽しむ「たがみバンブーブー」の会場としても人気となっています。
全国から銘木、銘石を集め、贅を尽くして建てられた建物は、越中井波の宮大工松井角平を棟梁に迎え、3年半の歳月をかけて完成したもの。
椿の木は花がぽとりと落ちる様子が首を落とす様を連想させるとして、武士の世界では縁起が悪いとされていましたが、中国の故事によれば椿は長寿の霊木であるとされており、子孫繁栄、栄耀栄華やお客様の健康長寿を願って「椿寿荘」と名付けられたといいます。
館内の随所にこういった解説の札が立てられていますので、じっくり鑑賞して回るとその面白さにどんどん引き込まれてしまいます。
また、受付の際に希望を伝えると係の方にガイドをしてもらうことができるので、ぜひ生の説明を聴きながら鑑賞してみてはいかがでしょう。
取材の日は館長の樋浦貞吉さんが、とても丁寧にガイドをしてくださいました。
時々クスッと笑える話なども盛り込まれ、一緒に回った他のお客様とも会話でき、楽しいひとときでしたよ。館長を含め、4名のガイドが在籍しており、それぞれの個性があるガイドを楽しめると思います。
大広間から望める主庭は、紅葉の季節ともなると庭木が順々に赤や黄色に色づき、見事な彩りを見せてくれます。全国から観光客が訪れ賑わうのもこの季節が中心です。
床の間を背に座ると、殿様気分を味わえます。
また、大広間の付書院腰から臨める主庭の景色は、額縁に収められた絵画のよう。五重塔を独り占めした気分です。
大広間の欄間は京都本願寺御用彫刻師である前川三四郎の技法を伝える岩倉理八の作で、クスノキの1枚板に菊の透かし彫りの彫刻が施してあります。
外の景色がゆがんで見える大正ガラスの風流さにもご注目。
庭に配された石は2つの川の流れを表しています。
そして、その川が流れていった先には岸壁に見立てて積まれた石と、その上に建てられた高床の奥座敷。奥座敷を船に見立てて廊下には船の欄干をデザインした手すりが取り付けられているなど、遊び心もたくさん。
春と秋には、この奥座敷でランチを楽しめる企画が組まれ(1日2組10名程度)、湯田上温泉の4つの旅館が交代で用意する料理を味わえます。こんなお部屋で庭の景色を眺めながら、家族や気の合う友人と美味しいランチ。贅沢この上ないお昼ですね。
癒しの庭を愛でながら、旬の食材が使われたランチをぜひご堪能下さい。
春のランチ、秋のランチ共に2,600円(入館料・税込)で前日16時までに要予約です。
受付横には売店があり、田上の名産品などを購入できるので、立ち寄った思い出やお土産を物色するのも楽しいですよね。
昨年秋口から始まった田上町の各所で開催される「たがみバンブーブー」の会場としても賑わっています。夜にライトアップされた椿寿荘は、普段と違う見え方がするかもしれません。
また、お茶会、落語、津軽三味線の演奏会などのイベントも行っており、どなたでも参加可能です。
加えて、コスプレの撮影会や結婚式の前撮りなどもOKだそうなので、椿寿荘までお気軽にご連絡ください。
身近にありすぎて訪れることがなかったという方も、「椿寿荘」のいろんな魅力を知っていただけたでしょうか。入館料は大人400円、小中学生300円(20名以上の団体は各100円引き)ととても利用しやすい金額となっています。ぜひじっくりと観覧してみませんか。
スポット情報Spot Information
スポット名 |
越後豪農の館 椿寿荘 |
---|---|
TEL・予約 |
0256-57-2040 |
住所 |
南蒲原郡田上町大字田上丁2402-8 |
営業時間 |
9:00~16:00 |
定休日 |
水曜、年末年始(10~11月は毎日開館) |
リンク |
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