田上丁

讃岐庵ほかり

うどん派、それとも蕎麦(そば)派?意見が分かれたらどちらも本格派の『讃岐庵ほかり』へどうぞ!

「お昼はうどんが食べたいな」「いや、そばでしょ」「いやいや、うどんでしょ」なかなか結論の出ないそんな場面、誰にでも覚えがあるかもしれません。
うどん派とそば派の主導権争いにはお互いに譲れない「食」のこだわりがあるもの。
カップルや親子、友人同士で意見が分かれてしまったそんな時、ま~るく解決してくれるお店を発見しました。
田上の椿寿荘のすぐ近く、三国街道沿いの『讃岐庵ほかり』がそうです。
「讃岐」の2文字からしてうどん専門店なんじゃないの?という疑問の声が聞こえてきそうですが、さあ、はたしてどうでしょう。
さっそく店内へおじゃましてみました。

迎えてくれたのは店主の穂苅次男さん。
「次男だから“つぐお”。そのまんまの名前なんです」と優しい笑顔で自己紹介してくれた穂苅さん、双子のお兄さんがいらっしゃるそうです。
「こちらのお店はうどん屋さんなんですか?それともそば屋さんですか?」と単刀直入に質問すると、「一番最初はうどん屋から始めたんです」と明快な答えが返ってきました。
「でも、そばにもこだわって、自家製粉してそばを打ってます」と、こちらも本格派。
後ほどその辺りのいきさつをお聞きするとして、まずは自慢のメニューをご紹介いただきました。

年中通して人気の「天ざるうどん」(1,200円)
うどんは小麦粉をこねてから足踏みしては熟成、また踏んで熟成、という手間を5回も繰り返してやることでこしの強さが生まれます。
そのためにかかる時間は約3時間。
美味しいうどんが私たちの口に入るまでには大変な手間と時間がかかっているのです。
『讃岐庵ほかり』のうどんは、こしの加減が強過ぎず弱過ぎず、食感と食べやすさが両立したほど良さが特長です。 気温や湿度などの条件が変わっても同じ仕上がりを維持できるのは長年の経験があってこそ。

続いてこちらは「天ざるそば」(1,200円)。
「新潟は十割そばのようなポソポソした食感のそばはあまり得意じゃない人が多いので」と、ツルツルに仕上げられたそばは、喉ごしがよく新潟人にとって馴染みのある食感です。
そばは石臼で挽く自家製粉。
うどんと同じく毎日一から仕込む手打ちそばで、日によってはうどんよりもそばの方が圧倒的に多く注文されることもあるそうです。
うどんとそばではつゆも別々、しかも温かいものと冷たいものでも異なるので、4種類のつゆを用意しているといいますから、どちらが主役ということはなさそう。
もはやうどん屋かそば屋かという区別は必要ないのかもしれません。

穂苅さんは高校卒業後、飲食とは無縁な業界に就職したものの肌が合わず1年ちょっとで退職し、いとこが新津で営んでいたという讃岐うどん店を手伝うことに。
うどん作りはそこで一から学んだそうです。
その後、新潟の和食の店に移って和食の修行をし、新津でそば屋を出すというお客さんからスカウトを受けて、そばの道へ踏み込むことに。
その後、上京したいという気持ちもあって 東京のそば作りの先生を訪ね、雇ってもらえるそば店を紹介してほしいと頼み込んだというからその行動力に驚きです。

その先生から紹介してもらった練馬のそば店で住み込みで働き始めたそうですが、そこは芸能人や著名人が高級外車で乗りつける有名人気店だったそうで、面白エピソードには事欠かなかったようです。
同じ時期に修行をしていた仲間たちとは今も連絡を取り合っていて、そばの仕入れ先やそばの流行りの傾向など、いろんな情報交換をしているのだとか。
現在店で使っている石臼もそういった友人の一人から譲り受けたものだそうです。

こうして、そば・うどん両方の修行をしてきた穂苅さんは、昭和57年、26歳の時に新潟へ戻り独立開業。
やがて駐車場が手狭になり、14年前に現在の場所へ移転したのだそうです。
うどん作りもそば作りも、これで極めたと思えることはなく、現在でもまだまだ進化中だと穂苅さん。
夏場には熊笹の粉末を練り込んで涼しげな「笹切りうどん」なども人気ですし、11月くらいになると今度は新そば目当てにわざわざ遠方からもお客さんが訪れるなど、年間を通じて季節感あふれるメニューを楽しめると喜ばれています。
うどん派の方もそば派の方も、ぜひお訪ねになってみてください。

スポット情報Spot Information

スポット名

讃岐庵ほかり

TEL・予約

0256-57-2554

住所

南蒲原郡田上町田上丁2069-13

営業時間

月・火・水11:15~14:30 
金・土・日11:15~14:30、17:00~19:00

定休日

木曜日 (木曜日が祝日の場合は営業)

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