珈琲豆 山倉本店
家族それぞれの「好き」や「得意」を活かしたあたたかなお店。好きなコーヒーに必ず出会える、江南区の自家焙煎コーヒー専門店 『珈琲豆 山倉本店』
新潟市江南区西山にある「珈琲豆 山倉本店」。
高鮮度にこだわった自家焙煎コーヒー専門店として信頼の高いこの店は、5人の家族で営んでいます。
父、母、3人の子どもたちがそれぞれの役割を担って家族で協力しながら支えるお店には、家族経営ならではのあたたかな空間が広がっていました。


お店を立ち上げたのは、コーヒー歴40年の父、山倉政美さん。以前は中央区出来島で営業していたそうですが、家族で住んでいた築70年の古民家を改造し、2017年9月に現在の場所へと移転しました。

今回は長男の勇太さんにお話を伺いました。
勇太さんは東京でバンド活動をしていましたが、2019年に帰郷。勇太さんを含め、父の背中を見て育った三兄弟は自然にコーヒーを淹れられるようになり、カフェスペースで接客も行っています。「父が先生で、自然に身につきました」と笑う姿から、家族経営ならではのあたたかさが伝わってきます。


その温もりは古民家を改装した建物からも自然に感じられます。
天井を抜いたことで現れた立派な梁が印象的な店内は、アンティーク家具や暖炉が配され、自然光と照明が混ざり合うやさしい明るさの中でコーヒーを味わえます。「おしゃれすぎて入りにくい」より「気軽に立ち寄れる場所」でありたい。そんな想いが、肩の力を抜いて過ごせる雰囲気をつくっています。

この、どこかホッとするような空間で味わうコーヒーはいつもより特別な味わい。
今回はカフェラテを淹れていただきました。
湯気とともに立ち上る香ばしい香りのエスプレッソの香りに包まれるカフェラテは、ふんわりとした泡のやさしい口当たり。その奥から深みのある苦味とまろやかなミルクの甘味が重なります。ひと口飲めば、心まで温めてくれるような一杯です。


メニュー表にはそれぞれのコーヒーの特徴が記載されているので、コーヒーが詳しくない方でも安心して自分好みの一杯を選ぶことができます。また、コーヒーにぴったりの季節のフルーツを使った限定スイーツもご用意。ちょっと贅沢なカフェ時間が叶っちゃいます。


加えて、カフェ営業だけではなく、自家焙煎のコーヒー豆販売も主力にしており、「ここに来れば必ずお気に入りの豆に出会える」という安心感が、コーヒー好きの人々に親しまれています。
毎日の暮らしに欠かせない「いつもの一杯」から、世界的に流通量の少ない限定豆、現地買い付けによるオリジナルまで、常時20~30種類の豆が店内に並びます。“高鮮度”にこだわった香り高い豆の袋を手に取れば、それだけで胸が弾むような気持ちに。

こうした豆の魅力が評判を呼び、業務用の注文も増えたことから、数年前に大型の焙煎機を導入。隣接する工房で稼働しており、レストランやカフェから依頼を受けたオリジナルブレンドの開発なども行っています。
豆の鮮度を保ち、焙煎度合いを豆ごとに調整することで、それぞれの個性を引き出しています。その丁寧な仕事が、「珈琲豆 山倉本店」が信頼される理由にもなっているのです。
「安価ではないけれど、品質のいい豆を適正価格で提供することが私たちの使命」と勇太さんは語ります。家庭用はもちろん、贈り物やギフトとしても人気が高いのも納得です。

丁寧な仕事の他に、家族それぞれが「好き」や「得意」を活かして店を支えていることも愛される理由のひとつに挙げられます。現在は母・滋子さんが事務を担当し、長女・静佳さんは雑貨販売とネイルサロンを運営。長男・勇太さんは古着販売とギター教室を担当し、次男の陽平さんは海外の農園を訪ねて豆の買い付けをしています。


静佳さんがカフェの奥の間で手掛ける「クローバー」は、ネイルが市場よりもかなりリーズナブル。口コミで人気が広がり、今ではリピーターが増加中。店主のセンスで選ばれた雑貨や静佳さんの手によるハンドメイドアクセサリーも並びます。


勇太さんのギター教室 「moimoi」 は、初心者向けに優しく教えてくれると評判。音楽専門学校卒業後、音楽講師やプロのサポート活動を経験した彼ならではの指導が魅力です。
ちなみに 「moimoi」 はフィンランド後で「やあ!」「ハロー」といった気軽な挨拶言葉なのだそうです。

また、古着販売では海外から仕入れたバンドTシャツを中心に展開。コーヒー豆の香りと古着のカルチャーが同居する空間は、ちょっと特別な時間を演出してくれます。
こうして、家族それぞれの「好き」や「得意」を活かし、全員でお店を盛り上げています。

さらにユニークな取り組みとして、次男の陽平さんが「コーヒー農園見学ツアー」を開催しています。初回はベトナムの農園を訪れたそうで、次回はマレーシアの農園を訪問する予定だそうです。一般の愛好家はもちろん、同業のコーヒー店の方の参加もOKとのこと。現地集合なので旅行と組み合わせるなど自由に楽しめ、そこでしかできない体験を味わえるのは、コーヒー好きにはたまらない企画です。

「専門店だけど、誰でも気軽に入れて、わからないことはなんでも相談できるお店でありたい」 と話す勇太さん。
奇をてらわず、良いものを正直に届けること。良い意味での“現状維持”を目指すという言葉に、変わらぬ姿勢がにじみます。

コーヒー豆を主役に据えながら、雑貨や音楽など家族の「好き」が自然に広がり、多彩な顔を見せる「珈琲豆 山倉本店」。訪れれば、きっと“自分だけの大好きなコーヒー”に出会えるはずです。
スポット情報Spot Information
スポット名 |
珈琲豆 山倉本店 |
|---|---|
TEL・予約 |
025-277-0254 |
住所 |
新潟市江南区西山520 |
営業時間 |
10:00~18:00 |
定休日 |
水曜・第3木曜 |
リンク |
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