お茶の間 久太郎
“ 実家のご飯 ”がなつかしくなったら『お茶の間 久太郎』さんへ。自家製自然薯と古代米の「とろろご飯」は滋味豊か。体にも心にもやさしいおばあちゃんの味でほっこりしませんか。
国道49号線を福島方面へ向かって進み、阿賀町の常浪橋手前で左折。集落内の道なりに1~2分車を走らせると、壁に『久太郎』と大きく掲げられた一軒家が現れます。目の前は田んぼ。そして、里山。四季折々に季節感あふれる景色が見られそうなロケーションに囲まれた農家カフェ。
今回はこちらの『お茶の間 久太郎』さんにおじゃましてきました。
おばあちゃんの家を訪れるような、どこかなつかしい玄関を入ると、上がりかまちの上に衝立(ついたて)を挟んで「靴をぬいでお入りください」「靴のままどうぞ→」の案内札が置かれています。左側へ入る場合はここで靴を脱いで上がりますが、右側へ入る場合は、靴を履いたままでOKということです。
左側へ進むと、そこには広い座敷の間が。ふすまに大きく描かれた雪椿がモダンな印象の座敷に座卓がしつらえられています。足を伸ばしてゆったりくつろぎたい時は、こちらで食事を楽しむのもよさそうですね。
今回は靴を履いたままで右側のスペースへおじゃまします。玄関からの引き戸を開けて中へ進むと、思いのほか広くて明るい空間が広がっていました。カウンター席と小上がり、それにテーブル席もひとつ。民家を改修して作られたお店だそうですが、その広さにちょっと驚きました。
今回お話しをしてくださった店主の杉崎三代子さん(76才)です。トレードマークのニット帽がおしゃれですよね。以前は洋裁の仕事をしていたという杉崎さん。店内のここかしこにセンスの良さがうかがえるのにも思わず納得です。
五泉出身の杉崎さんですが、ご主人の正治さん(80才)と結婚して阿賀町へ。津川直売所の隣にある森林組合の建物内に、笹団子とお茶を楽しめるカフェスペースを開いたのが『久太郎』の始まりでした。「久太郎というのは、うちの屋号なんですよ。ここら辺はみんな屋号で呼び合うので」と杉崎さん。次第に笹団子だけでなく自家製の自然薯を使った「とろろご飯」などの提供も始めたところこれが評判となり、現在も看板メニューとなっています。
最初の場所で7年間営業を続けた後、建物の老朽化などもあって移転した先は、cocomoでもご紹介した「狐の嫁入り屋敷」。『久太郎』さんのメニューはそこでも大人気。その食事を楽しみに訪れるお客さんも少なくありませんでした。そして4年間「狐の嫁入り屋敷」での営業を続けた後、2024年4月に自宅を改装してオープンしたのが、現在の『お茶の間 久太郎』さんです。それでは『お茶の間 久太郎』さんの人気のメニュー2品をご紹介します。
一番人気の「とろろ膳」。
自家製とろろと阿賀町津川産の古代米ご飯に、日替わりのおかずが6品、漬物2品、そして汁。品数の多さに圧倒されます。「ちょっと盛りで品数たくさん」って、目にも楽しいし栄養バランスも良いので実践したいけれど、手間がかかって自宅ではなかなかできないのでうれしいですよね。味付けはやさしく、でもしっかり味がしみていて美味しく、どんどん箸が進みます。「おばあちゃんのご飯みたいってよく言われます」と笑う杉崎さん。それって何よりのごちそうですよね。美味しいだけでなく、なつかしさに胸がきゅんとなる感じ。心にも温かな栄養がしみわたりました。
土日のみ5食限定で会津産の赤身の馬刺しが付いた「とろろ膳 馬刺し付き」(1,500円/税込)が登場します。昔は会津領だったので、この地域では馬刺しをよく食べるんですよと教えていただきました。馬刺し好きな方、食べてみたいという方、ぜひお召し上がりください。
さて、人気メニューをもう1品ご紹介します。それがこちら、「お手焼き団子」です。
団子8本に、みたらし、つぶあん、白みそきなこの3種類のたれが添えられていて、ミニ七輪で団子をあぶって頂きます。団子は茹でてあるのでそのままでも食べられるんですが、火であぶってやる事で表面がパリッとし、香ばしくなります。この団子を焼くという一手間が楽しくて、やみつきになりそう。友達と一緒に来てそれぞれランチを注文し、食後のデザートとしてお手焼き団子を2人でシェアして楽しむという人が多いそうですよ。団子は注文を受けてから練ってくれるので20分ほど時間がかかります。ランチの注文時に一緒に注文しておくといいかもしれませんね。飲み物はドリンクメニューから好きなものを選べるので、この日は「ゆきつばきソーダ」をチョイス。雪椿の花びらから抽出した液を凍らせたというハート型の赤い氷がかわいらしいので、気になった方はぜひご注文を。
取材におじゃました日、カウンターには準備中のお弁当が並べられていました。阿賀町役場からの依頼で、高齢者の方に配布するお弁当を2週に1度担当しているのだそうです。また、定期的に子供食堂を開催。ボランティアさん達と一緒にやっているとはいえ、まだまだお元気で活躍されている杉崎さんの姿にこちらも勇気づけられる気がしました。ちなみに、店内のポップやメニューなど、とてもデザイン性が高いので気になってお尋ねすると、これらは全部杉崎さんの娘さんが描いてくれたものだそう。娘さんは東京モード学院の出身、お孫さんは武蔵野美術大学を卒業ということで、母娘3代、センスの良さが受け継がれているのですね。
娘さんは『お茶の間 久太郎』の運営にも携わっていて、今後はキッチンカーで各種イベント等に出店する計画も進んでいるそう。身近な場所で『お茶の間 久太郎』さんのとろろご飯が食べられたらうれしいですよね。ぜひ注目したいところです。
ランチの営業時間は、11:30から13:30まで。カフェメニューは開店から15:00まで利用できます。とくに秋の紅葉は見事だそうです。今度のお休みには季節の風景を楽しみながらドライブをして『お茶の間 久太郎』さんで休憩がてら食事を楽しむという贅沢な過ごし方はいかがでしょうか。ぜひお訪ねください。
スポット情報Spot Information
スポット名 |
お茶の間 久太郎 |
---|---|
TEL・予約 |
0254-92-5577 |
住所 |
東蒲原郡阿賀町平堀1953 |
営業時間 |
ランチ11:30~13:30 カフェ~15:00 |
定休日 |
木曜 |
リンク |
この記事をシェアする
人気記事ランキング
- bubu食堂コリアンレストラン
- UNE HUIT CAFE(アン・ユイット・カフェ)
- にいつ駄菓子の駅
- 菓子工房 いち華
- ゑびす屋(すにーかー倉庫×アウトレット)
- 小さなケーキ屋さん パティスリーMerrily
- たのしいスーパー エスマート
- お菓子のきりん堂 Free Style Patisserie L.P.S
- 中華食彩 なな福
- しょこら亭
- パティスリー リヤン
- 村の洋食屋 かりん亭
- いも奉行 ごせん
- 五泉名物とりかん
- 田中肉店
- 北川製餡所
- 平山豆腐店
- 石碾き蕎麦 越水(こしみず)
- らーめん流れ星
- レストラン ムッシュ
- GALVO(ガルボ)
- 『ちいさなお菓子屋さんWAYOGASHIのABE』
- 和み中国料理 桃林
- パティスリー&レストラン MAMEFUKU(まめふく)
- 駄菓子や 昭和基地一丁目C57
- ラーメンしん
- 栗原製菓
- お食事処 ほっとハウス
- そば処 志のぶ
- 中華そば さぶろう
- pain de neige(パン・ド・ネージュ)
- お昼ごはん 時々 夜ごはん TAMARIBA(タマリバの台所)
- かめじま珈琲(カフェ)
- 徳永とうふ店
- コテージマム
- 里山ハーモニー 奏の家
- BOB HOUSE(ボブハウス)
- 喫茶Loie
- 五頭山麓御食事処 山清水
- Petit canard(プティ カナール)
- メンドコロ スガ井
- フジイ菓子店(ケーキの店フジイ)
- 三川観光きのこ園
- そば処 やまと茶屋
- 肉料理と魚 CARAVAN(キャラバン)
- くれーぷaco
- SWEETS CAFE TOM’N CHI(スイーツ・カフェ・とむんち)
- 手づくりパン・ジェラートClair(クレール)
- Cristal Mûre(クリスタルミュール)
- 割烹 大倉屋
cocomo(ココモ)ってなに?
「あ、ここも行ってみたい。」思わずそうつぶやいてしまうようなスポット・情報を発信するWebマガジンです。