嘉山

フードトラック 絹いもや

お芋好きは見逃せない!! 北区の特産品「しるきーも」を使ったソフトクリームに焼き菓子、お弁当にお惣菜まで。美味しいものは全部、『フードトラック 絹いもや』で出会えます。

北区の老舗割烹『大倉屋』さんの駐車場に、一際目を引くガラス張りで濃緑色の大きなフードトラック。地元のブランド芋「しるきーも」を使ったスイーツやお惣菜を販売する『フードトラック 絹いもや』さんです。
なんで老舗割烹『大倉屋』さんがこのオシャレなフードトラックで「しるきーも」の商品を販売しているの?
気になりますよね。さっそくオーナーで『大倉屋』さんの4代目店主でもある大倉雄二さんにお話しを伺いました。

大倉さんと「しるきーも」の出会いは2012年頃までさかのぼります。
もともと北区は葉たばこの産地でしたが、禁煙ブームでたばこの製造量が激減し、栽培をやめる農家さんが増加。空いた砂丘畑で何か新しい取り組みができないかと、JAや役所が試験的にシルクスイートを栽培したのが「しるきーも」のはじまりです。水はけの良い砂丘畑で作られたさつまいもは、筋が少なく絹のように滑らかな舌触りでスイーツのように甘いさつまいもでした。そして北区の特産品として作られていくことになります。

「でも、農家さんの反応はいまいちでした。苗の価格が高い上に取引先も決まっていない、そんな状況では安心して栽培できませんよね。このままだとせっかく美味しくできた「しるきーも」の栽培ができなくなっちゃうなって。地元の割烹4代目店主として、お世話になった地域の方に恩返しの気持ちで、特産品づくりに関わりたいと思ったんです。」と大倉さん。
そこで地元の製菓会社、観光協会、農業委員会と大倉さんの4人で、収穫した「しるきーも」を買い取って販売する会社を立ち上げました。それが6年くらい前の出来事だったそうです。

他産地と差別化しブランド化を図るため、さつまいもの名称を一般公募し1200件を超える中から「しるきーも」に決定。さらに地域の方から出資をしてもらい、「しるきーも」の焼き芋や加工品の販売を手がける『絹いもや』というお店を新潟市内に3か所オープン。ですが、13℃から15℃の温度で保管しないと芋が腐ってしまったりと、仕事は思ったよりもハードで手間がかかったそう。
「割烹の仕事が終わった夜の11時から深夜の3時頃まで、芋を丁寧に洗って形の良い芋は焼き芋用に、その他は加工用に仕分けたりしていました。その仕事を終えて椅子で2~3時間仮眠したら割烹の仕事をして、終わったらまた芋の仕事をする。そんな生活が2年半続きました。」と話します。

地域に恩返しができるという思いで続けてきた『絹いもや』さんでしたが、残念ながら会社は解散。ただ、『絹いもや』の商標は4人のメンバーで今後も使っていいことになりました。解散した後も「しるきーも」を北区の特産品として広めていきたい大倉さんは、地元の小学校で「しるきーも」を伝える出前授業を行ったり、2019年からは地域の商店と協力して「しるきーもマルシェ」の開催をしています。

「いつかまた実店舗を持ちたい」と思っていた大倉さん。スタッフに協力をしてもらいながら『大倉屋』さんの一角で販売を開始。コロナ禍を経験し「待っているんじゃなくで、自分達から会いに行って美味しさを広めないと」と感じていた時、SNSでガラス張りの珍しいフードトラックに一目惚れをします。
「これだって思いました。雪国で使うことを考えてお客さんが暖かい店内に入れることと、揚げいもを揚げたてで食べてほしいから、フライヤーを入れるということ。この条件を満たしていて、かつオシャレな見た目なんです。納品まで7か月待ちましたね。」と、にこやかに話します。
そして今、大倉さんの熱い地元愛と「しるきーも」を使った美味しいものたちを乗せて各地で販売しています。

冬季は本命の焼きいもを販売している『フードトラック 絹いもや』さん。今の時期はお休み中なので、定番の人気商品をご紹介いただきました。
一番人気は「焼きいもソフトクリーム」です。濃厚なミルクにしるきーもペーストが合わさったソフトクリーム。しるきーもペーストのクリーミーな舌触りと濃厚なミルクの香りがたまりません。
焼きいもを揚げた「揚げいも」はカリっと揚がった皮が新食感!お待ちいただければ揚げたても用意してくれるそうなので、ぜひ揚げたてを食べてみてください。

「冷やし焼きいも」は焼きいもがそのまま冷凍保存された、もっちりで滑らかな舌触りの冷たいスイーツ。甘さが凝縮された完熟焼きいもです。
しるきーもの甘みが程良く相まったお上品な味の「しるきーもコロッケ」。玉ねぎ、ひき肉、ゆで卵が入っていて食感も大満足ですよ。

栗原製菓さんとコラボした「しるきーもどら焼き」など、地元企業とコラボしていろいろな商品開発をしている中、今年(2023年)は地元で260年続く葛塚市の活性化プロジェクトリーダーとしても活動している大倉さん。
葛塚市では地元の商店に声をかけ、飲食店の他にマッサージや気功のブース、子どもたちが遊べるダンボール迷路などを設置し、家族で足を運んでもらえるよう盛り上げているそうです。
葛塚市の開催情報は、葛塚市のInstagram で確認してみてくださいね。

地域への恩返しを胸に、小学校から商店街まで、形を変えて「しるきーも」の広報活動を精力的に取り組む大倉さん。今後の目標は、生産量を増やしスーパーで「しるきーも」が買えるように流通させていくこと。毎日の食卓に並ぶのも、そう遠くないかもしれませんね。
『フードトラック 絹いもや』さんは『大倉屋』さんの駐車場もしくは各イベント会場で、金・土・日の11時から16時まで営業しています。出店場所はInstagramでお知らせしているそうですよ。
「しるきーも」の甘くなめらかなおいしさ、ぜひ味わってみてください。

スポット情報Spot Information

スポット名

フードトラック 絹いもや

TEL・予約

025-387-2017(大倉屋)

住所

新潟市北区嘉山1-2-18

営業時間

11:00~16:00

定休日

月曜~木曜

リンク

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