割烹 大倉屋
豊栄の葛塚地域で120年続き、地元に愛される老舗『割烹 大倉屋』。4代目店主が繋ぐ、伝統の日本料理と地域の未来。
立派な入口に続く、大きな建物。『割烹 大倉屋』さんは、120年以上地域の人に愛され続けています。開店時間が近くなると、たくさんのお客さんが続々と集まってきました。さっそくおじゃまして、その秘密に迫ってみましょう。
今回は4代目店主の大倉雄二さんにお話しをうかがいます。
『割烹 大倉屋』さんのある北区嘉山は、約260年以上「葛塚市」が開かれている豊栄の葛塚地域です。今から120年前、その当時はお店の近くに新井郷川が流れていて、そこで獲った魚を売って商売を始めたのが『割烹 大倉屋』さんの始まりなんだそう。いつしか魚屋から食堂になり、戦後には仕出し料理屋へと変化していきました。
「もともと『割烹 大倉屋』は母方の実家で、後を継ぐつもりはなかったんです。でも、後継ぎがいなくて、私が家ごと継ぐことになりました。その時は車関係の仕事に就きたいと思っていて、大学に行きたかったんです。だけど落ちちゃって、それから紆余曲折ありました。」と、大倉さん。
調理師専門学校へ通うことを条件に、大学進学のための予備校に通うことを許されました。
昼間は専門学校、夜は予備校の二重生活。
結局、勉強に集中できず大学進学を断念し、設備工事会社で働くことになります。働き出して1年半を過ぎたころ、割烹を継がせたい義父の強い想いを聞き入れて、古町の料理屋に修行に行くことになったそうです。
「修行時は日本の経済がバブル景気で潤っていた時代でね。そのお陰で料理屋も予約が一杯で、仕込みをする朝から片付けをする夜中まで働いていました。とにかくハードでしたけど、とてもいい経験でした。」と、続けます。
その後、修行を終えて『割烹 大倉屋』で働き始めます。大倉さんが30代の頃、義父が亡くなり、4代目として後を継ぐことになりました。
4代目に就いてからは、敷居が高いと言われている割烹のイメージを「もっと身近に感じて欲しい」と考え、老舗割烹の味はそのままに、リーズナブルなランチの提供を開始。
「まずは手軽なランチで割烹の味を楽しんでいただきたくて。そしてまた来てもらえたら嬉しいじゃないですか。」とにこやかに話します。以来20年にわたり、「リーズナブルでとても美味しい」と大好評!大倉屋のランチは地域の皆さんに愛され続けています。
今回は全7種類のランチメニューのうち、「花×華弁当」を紹介いただきました。
揚げ物、焼き物、煮物、和え物、刺身とすべての和食が味わえる宝石箱のようなお弁当!大倉さん自身が仕入れに行き、地元の食材を選んで作ります。季節の旬に合わせてお弁当の中身が変化していくそうです。
お弁当には必ず北区の特産品「しるきーも」を使った料理が入っています。今回は「しるきーものコロッケ」が入っていましたよ。サツマイモとは思えない滑らかくクリームのような舌触りが衝撃的です。オリジナルの和風ソースが味に深みを与えて、それがまたよく合っているんですよね!
また、食後のデザートにしるきーものソフトクリームや揚げいもも人気!
『割烹 大倉屋』さんは以前ご紹介した『フードトラック 絹いもや』さんの運営をしているんです。その人気商品が店内でいつでも食べられるなんて嬉しいですよね♪
『フードトラック 絹いもや』さんについては、過去のCOCOMOの記事をチェックしてみてください。
大倉さんは老舗割烹の4代目の顔以外に、地域活性の中心的存在としても活動しています。
北区のブランド芋しるきーもの立ち上げや、北区役所を借りてのイベント開催、葛塚市ではプロジェクトのリーダーとして自ら出店して市場を盛り上げています。
「始まりは決して望んでいなかった老舗割烹の仕事ですが、次世代に残すという想いを3代目から継いだのかもしれません。だから、生まれ育った地域に恩返しをしたい、地元の人に楽しんでもらいたいんです。子ども達には豊栄での楽しい思い出を残すことで、将来この地で活躍する人材になるかもしれない。それが私の恩返しかな。」と話します。
大倉さんを中心につながる輪は、地域活性の礎をつくり3,500人を超えるイベントを開催するまでになりました。豊栄の葛塚地域だけでなく、北区全体にとって大倉さんはなくてはならない、大切な存在なんですね。
老舗割烹の4代目であり地域再生のリーダーである大倉さんが手掛ける、日本料理のすてきなランチをご家族やお友達と是非ご堪能ください。
スポット情報Spot Information
スポット名 |
割烹 大倉屋 |
---|---|
TEL・予約 |
025-387-2017 |
住所 |
新潟市北区嘉山1-2-18 |
営業時間 |
11:00~13:30 |
定休日 |
水曜、不定休 |
リンク |
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