五番町

豊田屋

やっぱりこの味でないと!いつもの食卓も大切な日にも、 加茂市にある創業130年歴史をもつ『豊田屋』の魚とお惣菜があればOK!

「ちょっとお母さん忙しいから、○○屋さんからおかず買ってきて。」 と、おつかいを頼まれて、買い物カゴを提げて商店街を歩く。お肉屋さんの前では揚げたてのコロッケの美味しい匂い、魚屋さんの前を通りがかれば新鮮な魚を焼く匂いが漂ってきて、お腹がぐうと鳴る…。なんともなつかしい昭和チックな情景ですが、そんなお店や商店街、少なくなりましたよね。

今回は、思わずそんな懐かしさに浸ることができ、心がほんわか温まる加茂市のお店をご紹介します。

加茂市五番町の 『豊田屋』 さんは、夕方近くともなるとその日の晩ご飯のおかずを買いに来るお客さんが立て続けに訪れます。
4代目店主の相田学(あいだ まなぶ)さんと、母の厚子さん、そして忙しい時などに駆けつけて手伝ってくれるというスタッフの三田さん。それぞれの役割をこなしながら、常連のお客さんとの会話も弾みます。どのお客さんも天候の話、体の調子、家族の近況など、ちょっとしたおしゃべりを楽しみながらの買い物がなんとも楽しそうです。

店頭には本格的な焼き魚や煮魚、フライなどの魚料理のほか、卵焼き・しそ味噌・おからなど家庭的なお惣菜がずらり。しかも、その値札を見て思わず目を疑うほどの安さです。
「これでもさすがにちょっと値上げしたんですよ。」(相田さん)
「採算は度外視してますよね。」(三田さん)
これじゃあ商売を続けられないよと話しながらも笑顔のお二人。今日はちょっと贅沢をしようかと思い切らなくても気軽に買って帰れるお惣菜は、家計を預かる人にとって頼もしい味方です。

豊田屋さんは創業から約130年。相田さんの曾祖父、豊吉(とよきち)さんが魚を担いで行商したのが始まりだそうです。「豊田屋」の名前もこのひいおじいさんの名前が由来になっているとのこと。
「でも、“ とよだや ”なのか “ とよたや ” なのかわからないんだよね。」と相田さん。
本当のところはもはや歴史のどこかに埋もれて誰にもわからないのだとか。
そんなおおらかさも長年愛され続ける魅力の一つですね。

大正時代には現在の場所にお店を移転。その頃には魚の行商から仕出し屋さんに業態を変えて営業しており、座敷を設え結婚式などにも利用されていたといいますから相当賑わっていた当時の様子が思い浮かびます。
4代目の相田さんは、専門学校を卒業した後、巻町の料理屋さんで5年間修行をした上で家業を継いだとのこと。代々、料亭などで修業をされてから家業を継がれていらっしゃるこのことで、料理に対して真剣に取り組まれている相田家代々の姿勢が伺えました。

ここからは、豊田屋さんオススメの商品を何点かピックアップしてご紹介していきます。

まずは、「銀ダラの醤油漬け」。取材中にもご来店されたお客さまが必ず目に留まっていた人気商品で、タレに漬けて焼き上げた香ばしい1品です。ふっくらとしてやわらかな身が食べやすくなって、大人も子どもも美味しく頂けます。さらには、身が厚いので1切れでも十分な食べ応えになるので、人気の高さに納得ですよね。
近頃では高級魚と呼んでもいい値段のものが多いですが、豊田屋さんでは”1切れ399円(税込)”! いつもの予算内で1人1切れを家族全員分、買って帰れそう。

次にご紹介するのは、ふっくらとやさしい甘さで焼き上げた「玉子焼き」です。銀ダラと並ぶ人気商品になり、絶妙な甘さ加減がなんともなつかしい家庭の味でうれしくなる一品。
子供の頃、お母さんがお弁当に入れてくれたあの玉子焼き。自分で作るとなぜかあの味にならない…その美味しさがここにありました。ぜひ一度味わってみてください。やみつきになってしまうかも!

料亭の味をお手頃価格で提供しつつ、家庭の味にも定評があるのが「豊田屋」さん。
「私の知人でおからが苦手な方がいるんですよ。でも、ここのお母さん(厚子さん)が作るおからは初めて美味しいと思って食べられたって言うんです。ホント絶品なんですよ。」と話してくれたのはスタッフの三田さんです。
家庭でおからを炊こうと思うと材料が多くて手間だったり、量の加減が難しくて作りすぎてしまったり。意外と手作りのしづらい料理ですよね。でも、時々無性に食べたくなる味。そんな時にこそ、『豊田屋』さんのようなお店の存在がありがたいものですね。

加茂商店街には商店街の共同駐車場や路上駐車のスペースもあるので、車で来ても停める場所に困りません。また、店頭はアーケードもかかっているので、天候が悪くても店先で濡れる心配もなく気軽にお買い物ができるのが特徴です。
店の前に置かれたベンチには「晩のおかずになじらね」と書かれていて、方言に思わず気を惹かれて立ち寄ってしまいそう。

日によっては人気の物がすぐに売り切れてしまうこともありますが、あらかじめ電話をすれば取り置きもしてもらえますし、場合によっては近場なら配達もしますよとのこと。また、折り詰めなども3営業日前までに予約をすれば対応してもらえます。
一人暮らしの方など、一盛りの量が多すぎる場合は調整もしますので、なんでもひとまず相談してみてくださいとのこと。各家庭にあった提供の仕方を工夫してもらえるのがうれしいですね。

昔ながらのなつかしい味、そしてほっこり温かい買い物シーン。
加茂市五番町の「豊田屋」さんです。ぜひごひいきに!

スポット情報Spot Information

スポット名

豊田屋

TEL・予約

0256-52-0159

住所

加茂市五番町4-3

営業時間

10:00~19:30
(10時から商品を並べ始めのため、開店時は品数が少ない可能性あり)

定休日

日曜・祝日、ほか不定休あり(店頭に貼りだし)

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