食堂 六太郎
変わらぬ味は新潟市南区白根の初夏の風物詩。 『食堂 六太郎』 の “飲める” 冷やし中華そばに大注目!
毎年6月には凧合戦で賑わう新潟市南区白根で、合戦会場にほど近い白根神社のすぐ前にある 『食堂 六太郎』 。
一見すると昔ながらの大衆食堂。でも、一足店内に入るとなんとも居心地がよく、心からくつろげる空気に包まれるのです。

『食堂 六太郎』 の創業は昭和6年。
かつてこの場所にあったバス停で、曾祖父がかき氷やところてんを売っていた茶屋を改築して大衆食堂としたのが始まりとのこと。
それ以前の明治・大正時代にはお店のすぐ裏手に架けられた橋の通行料を集める番小屋や、周辺には旅館や蒸気船の乗り場もあったことから、賑わっていたそうです。
また、バスや電車の拠点にも近かったというこの場所で、 『食堂 六太郎』 は代々、地域の食を支えてきました。

今は四代目店主、須田俊明さんがご夫婦とスタッフ、時々お手伝いに来てくれる妹さんに支えられお店を営んでいます。ちなみに、店名の『六太郎』は須田家の屋号をそのまま使用しているのだとか。
須田さん高校生の頃にお父さんが倒れ、進学をあきらめて卒業後は家業を継ぐことに。
若い頃は関東に住んでいた親戚のもとで飲食の修行をし、戻ってからは古町で青春を謳歌。東京で覚えたステップを披露したり、自称“ディスコキング”と冗談を飛ばすなど、笑いの絶えない思い出も。
若い頃は苦手だったはずのおしゃべりが今は大得意。初めての人にも気さくに話しかけてくれて、いつのまにか会話がはずんでしまう魅力の持ち主です。


訪れるお客さんは、若い方からファミリー層、ご年配の方まで実にさまざま。小上がりには子ども用椅子もあり、どの世代でも安心して食事ができる空間です。
店内には、コミック好きのご友人から譲り受けたという漫画本がずらり。ちょっと懐かしいタイトルに思わず手が伸びる人も多いのだとか。
40年くらい前に須田さんが現在の建物にお店を建て替えましたが、その時に奮発して揃えた無垢の木のテーブルなどは現在も使用中。年月を重ねていい味わいになってきた店内は、どこか居心地の良さが漂います。

『食堂 六太郎』 の一番人気は、なんといっても夏季(4月~9月)限定の「冷やし中華そば」。
この冷やし中華そば、ただものではありません。
ベースとなっているのは、煮干しやかつおぶし、昆布から丁寧に取ったラーメンスープ。代々受け継がれてきたこの淡麗スープを、冷やし中華そば用にアレンジした“飲めるスープ”は、醤油や酢の風味、ごまの香ばしさが絶妙に調和。一般的な冷やし中華そばとはまったく違う、まろやかで奥行きのある味わいです。
「六太郎の冷やし中華そばはドリンクだ」 と言う常連さんもいるほどで、スープを最後まで飲み干せるように、れんげを添えて提供しているのも他のお店にはない特徴のひとつ。
そして、たっぷり食べたい人のためには麺が2玉の“ジャンボ冷やし中華そば”も用意。
白根の初夏の風物詩として、地域にしっかり根を張る一杯です。

冷やし中華そばの他に、「カツ丼+半ラーメン」、「チャーハン+半ラーメン」といったセットメニューも人気。
特にカツ丼は、やわらかいカツがご飯を覆い尽くすボリューム満点の一品。ラードで揚げているため香りも良く、食欲が刺激されます。
また、チャーハンは売り切れてしまうこともある人気メニューで、忙しい日は提供をお休みすることもあるため、「食べられたらラッキー」と噂されるほど。

セットメニューにも登場するラーメンは、細ちぢれ麺に冷やし中華そばにも使われている淡麗スープを合わせた「シンプルイズベスト」な一杯!あっさりしながら、すっと喉を通るクリアな味が魅力です。トッピングの具材もスープを引き立たせるため、味付けを控えめにしているそうです。
毎日食べても飽きないこういうラーメンが食べられるお店、1軒は知っておきたいものですよね。


色々な味も楽しめ、セットメニューも豊富なラインナップ。
そして、何といっても物価上昇が続く中でも良心的な価格設定が魅力!
セットメニューを除くほとんどのメニューを千円以下で味わえ、コストパフォーマンスも抜群で庶民の味方とも言える存在です。
本格的な味わいながら、リーズナブルで日常使いしやすく常連客が多いのも納得。


「食堂 六太郎」は、ただ懐かしいだけの場所ではありません。
そこには、長年かけて磨かれた味と、まっすぐな思いが息づいています。
「自分の代で終わるつもり。でも、無理せず細く長く、できるだけ続けていけたら」と語る須田さん。
その言葉からも、“いまの六太郎”を守り続ける責任感と、確かな覚悟が伝わってきます。
冷やし中華を頬張りながら、「また来よう」と自然に思える――
そんな時間を、ぜひ味わいに訪れてみてください。
スポット情報Spot Information
スポット名 |
食堂 六太郎 |
---|---|
TEL・予約 |
025-372-3037 |
住所 |
新潟市南区白根無番地 |
営業時間 |
11:15~14:00(L.O.13:30) 品切れになり次第閉店の場合あり。 |
定休日 |
火曜(祝日は営業)ほか臨時休業あり |
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