紙ふうせん
蘇った味方地区伝統の味「ますの笹団子」。食べてみたら絶品でした!南区味方『紙ふうせん』
新潟土産の筆頭格ともいえる “笹団子”。
爽やかなヨモギと笹の香りと甘いあんこのハーモニーが長く愛され続けています。
ところが南区味方の『紙ふうせん』さんというお店では、中身の異なる笹団子を製造販売し、それがリピーターが続出するほど人気だとのこと。
一体どんな笹団子なのでしょうか。実際に確かめに行ってきました。
出迎えてくださったのは『紙ふうせん』代表の岩崎ユキ子さん。
さっそくお話をうかがいました。
――珍しい笹団子を販売されていると伺ったのですが?
「あんこの代わりに北海道産のさくらますを入れた物や、ごぼう入りの笹団子を作っています。」
――魚の “ます” ですか?
「そうです。もともとこの辺りの地域で40年位前まで普通に作られていたようです。」
『紙ふうせん』で製造販売されているのはます、ごぼう、あずきの3種類の笹団子。
岩崎さんのお話のとおり、昔ます入りの笹団子はヨモギや笹の採れる春、ちょうど白根大凧祭りの時期に各家庭で作って配るなどしていた地域の伝統の味なのだそうです。時代と共に家庭での笹団子作りそのものが途絶えていき、独特のますの笹団子も一度は姿を消してしまいました。
2013年、地元商工会のプロジェクトでますの笹団子を復活させることになり、岩崎さんも企画に参加。
しかし残念ながら継続的な商品化には至らず、一度きりの復活に終わってしまいます。
地元の宝ともいえる味方地区独自の味。それを諦めてしまうのは惜しいと立ち上がったのが岩崎さんでした。
翌2014年に『紙ふうせん』を起業。
それ以前は和裁を仕事にしていたそう。もともと物作りや、完成に至る過程の研究が大好きだったこともあり、おいしい笹団子づくりにハマッていったそうです。
取材の日、実際に3種類の笹団子を食べさせていただきました。
ますの笹団子は魚の生臭さがまったくなく、むしろヨモギの香りと非常によく合って、目からうろこが落ちるほど驚きの美味しさでした。
ごぼう入りの物も甘じょっぱく炊いたごぼうと周りの生地が「おかず」や「軽食」として食べられる一品です。
この二品はお酒のつまみにもぴったり!
あずきの笹団子は馴染みのある味ですが大粒のあずきの食感が気持ちよく、甘さが抑えられていて程よいのも家庭の味ならでは。
原料のさくらますは、旧味方村の姉妹町村である北海道の様似町(さまにちょう)から直接買い付けしたもの。
「町の太いパイプがあったからこそ実現できました。」と岩崎さんは言います。
様似町産の海産物は『紙ふうせん』の他の製品にも取り入れられ、より強固な繋がりに育っているようです。
笹団子の原料となる米は自家栽培。取材当日もご主人が田んぼで収穫したお米を納屋に運び込んでいる最中でした。
製粉も岩崎さんがご自身で行っているので、安心安全の原材料、間違いなしです。
また、商品のラベルや店のロゴなどのデザインは息子さんが担当してくれたそう。
こうした家族の後押しがあってようやくできたことだと目を細めて話してくださいました。
岩崎さんは毎年地元の小学3年生の総合学習のために学校へ招かれ、ますの笹団子作りを教えているとのこと。
これにより、一度は途絶えたますの笹団子作りが子どもたちに継承されることに。
「今の高校生くらいから下の子たちは、全員ますの笹団子を作った事があります。」とにっこり。
岩崎さんのように根気よく続け、陰で支えてくれる人がいてこそ伝統は伝わっていくことができるのかもしれません。
つぶ貝とさくらますの炊き込みご飯 1パック280円(税込)
好奇心と行動力みなぎる岩崎さんなので、おいしいものを食べると「どうしたら再現できるのかしら」と研究せずにはいられず、その過程が楽しくて仕方ないそうです。
そこから商品化されたものが徐々に増え、「つぶ貝とさくらますの炊き込みご飯」「五目おこわ(300円/税込)」など、『紙ふうせん』の商品を取り扱う直売所に並べると数分で完売してしまうほどの人気商品も誕生しました。
ます寿し 200円(税込) 日高昆布と鮭の昆布巻き 3本500円(税込)
五目煮豆 220円(税込) 自家製塩麹(250g) 260円(税込)
笹団子はできたての美味しさを液体冷凍によりぎゅっと閉じ込めてるので、3時間自然解凍すればできたての美味しさをそのまま味わえます。電話注文で発送もしてもらえますよ。
また店頭では冷凍の笹団子以外にも、できたての笹団子も販売しています。
できたての笹団子を食べたい場合は当日少しお待ちいただくか、前日までの電話予約ですぐにお渡しができます。「つぶ貝とさくらますの炊き込みご飯」や「五目おこわ」は前日までに電話予約が必要です。
現在、ナチュレ片山(笹団子3種)、アグリパークにいがた村(全商品)、越王の里(こしわのさと)直売所(笹団子以外の商品)でも一部商品の購入ができますよ。
製造販売まですべて岩崎さん一人で行っているため、「これ以上、種類は増やせないので、今後はそれぞれの商品をより美味しくしていくことに注力します」とのこと。
これからますます美味しく進化していく『紙ふうせん』の“あんこじゃない笹団子”、そして他の人気商品をぜひ一度お試しください。
スポット情報Spot Information
スポット名 |
紙ふうせん |
---|---|
TEL・予約 |
025-374-3905 |
住所 |
新潟市南区味方873 |
営業時間 |
10:00~16:00 |
定休日 |
月曜日 |
リンク |
この記事をシェアする
人気記事ランキング
- ゑびす屋(すにーかー倉庫×アウトレット)
- UNE HUIT CAFE(アン・ユイット・カフェ)
- 桐子モダン ギャラリー((株)イシモクコーポレーション)
- 村の洋食屋 かりん亭
- にいつ駄菓子の駅
- Taverna Trifoglio(タヴェルナ・トリフォッリオ)
- ガーデンカフェかものはし
- 栗原製菓
- 小さなケーキ屋さん パティスリーMerrily
- くれーぷaco
- 平山豆腐店
- お昼ごはん 時々 夜ごはん TAMARIBA(タマリバの台所)
- 駄菓子や 昭和基地一丁目C57
- 新潟薬膳カレー Ricca(リッカ)
- ますや食堂
- 五泉名物とりかん
- パティスリー&レストラン MAMEFUKU(まめふく)
- 『ちいさなお菓子屋さんWAYOGASHIのABE』
- たのしいスーパー エスマート
- お食事処 醍醐食堂(ダイゴショクドウ)
- 中華食彩 なな福
- 北川製餡所
- cafe yadorigi(カフェ ヤドリギ)
- 中華そば さぶろう
- 和み中国料理 桃林
- パティスリー リヤン
- コテージマム
- 紙ふうせん
- FRUITS FOREST(フルーツフォレスト)
- 田中肉店
- SWEETS CAFE TOM’N CHI(スイーツ・カフェ・とむんち)
- お菓子のきりん堂 Free Style Patisserie L.P.S
- 菓子工房 いち華
- しょこら亭
- コーヒー&レストラン ピノキオ
- レストラン ムッシュ
- GALVO(ガルボ)
- フォー&バインミー ROU ANN PULAR(ローアンプラー)
- 石碾き蕎麦 越水(こしみず)
- フジイ菓子店(ケーキの店フジイ)
- 割烹 大倉屋
- 愛着珈琲出湯温泉喫茶室
- Book & Café Koti(ブック・アンド・カフェ コティ)
- BOB HOUSE(ボブハウス)
- 銘菓処 まつとく
- 里山ハーモニー 奏の家
- 譲渡型保護猫Cafeあおねこ
- いも奉行 ごせん
- ハンドメイド雑貨と子ども服のお店「a söpö.(アソポ)」
- メンドコロ スガ井
cocomo(ココモ)ってなに?
「あ、ここも行ってみたい。」思わずそうつぶやいてしまうようなスポット・情報を発信するWebマガジンです。